第7章 野山の正月
そこへエミリーさんとノラさんが戻ってきました。
「ん?何かあったのか?
二人とも苦笑いなんかして…」
ノラさんが首を傾げました。
「いや…何でもないさ
エミリーのお菓子は美味いなって…なぁゴン…」
「お、おぅ…そうゆことだ」
二人が答えました。
「ゴンさん、このお菓子美味しい?
これ、ゴンさん用に特別に作ったのよ
たくさん食べてね♪」
「おぅ、美味いぞ!
ほら、ハチもヤスももっと食え!」
「「へい!親方!」」
ハチさんとヤスさんもやっとお菓子が食べられました。
「ジョーさんには甘すぎるから、他のお菓子食べてね♪」
「あぁそうするよ」
するとジョーさんは小声でエミリーさんに言いました。
「ゴンをあまり甘やかすなよ
あれ以上太ったら病気になるぞ」
「分かってるわよ
今日はお正月だから特別よ」
エミリーさんはにっこり微笑みました。
「やれやれ、とんだ大騒ぎだったわね」
銀さんはうさぎさん達のところに戻りぼやきました。
「でも仲直りしたみたいで良かったわ
銀さん、ありがとう♪」
「うさぎさんも、孫の面倒ありがとうね
さっ、帰りましょう」
銀さんはお孫さんの手を引き帰って行きました。
「どうなるかと思ったよ
じゃあ、僕もおジィのところに戻りるね」
総次郎さんは飛んで行きました。
ちょっとした騒ぎもありますが、賑やかで楽しい野山のお正月です。
つづく。