第6章 うさぎさんのサンタクロース
うさぎさんは湖まで来れたけど、銀さんのお孫さんちが分かりません。
うさぎさんが湖のほとりでキョロキョロしていると、配達中のアライグマのマコトさんと会いました。
「マコトさん、ちょうど良かったわ
銀さんのお孫さんちを探しているの」
「それなら、あそこの大きな木の根元だよ」
「マコトさん、ありがとう
良いクリスマスを♪」
うさぎさんはマコトさんにお礼を言うと、大きな木に向かいました。
大きな木の根元に家がありました。
「こんばんは」
うさぎさんはドアをコンコンと叩きました。
すると狐のお母さんが出てきました。
「うさぎさん、こんばんは
何か用かしら?」
「これ、銀さんからお孫さんへのクリスマスプレゼントです」
銀さんから渡されたプレゼントの包みをお母さんに渡しました。
お母さんは子供を呼んで、プレゼントを渡しました。
「わーい、うさぎのサンタさん、ありがとう♪」
子供は大はしゃぎです。
「これで銀さんも喜ぶわ」
うさぎさんが帰ろうとすると、お母さんに引き止められました。
「うさぎさん、ちょっと待ってておくれ」
そう言うと家の奥にいき、袋を抱えて戻ってきました。
袋の中から瓶を一つ取り出しました。
「帰ったら銀ばあちゃんにこれを渡しておくれよ
銀ばあちゃんの好きな楓の木の蜜よ」
「は~い」
うさぎさんは楓の蜜が入った瓶を受け取りました。