第5章 雪の花
うさぎさんは山に薪を拾いに行きました。
「そうだわ、ゴンさんの所に寄らないと…」
うさぎさんは、リスのエミリーさんにお使いを頼まれていました。
熊のゴンさんからエミリーさんにお菓子の注文があったのです。
エミリーさんは張り切ってお菓子を作り、うさぎさんにお使いをお願いしました。
コン、コン。
「ゴンさん、居ますか?」
うさぎさんが扉を叩いても、ゴンさんは出てきません。
「お出かけかしら…?」
「ゴンさんなら裏の作業場にいるよ」
近くの木に止まっていた若い梟が教えてくれました。
「ありがとう
あの~、梟の源さんのお知り合いですか?」
「僕は孫の総次郎
うさぎさんのことはおジィからよく聞いてるよ」
「そうですか、これからもよろしくね」
うさぎさんは梟の総次郎さんと挨拶を交わし、裏の作業場に回りました。
「ゴンさん、居ますか?」
「おぉ、うさぎさんいらっしゃい
今日はどうしたんだい?」
うさぎさんはお菓子の包みをゴンさんに渡しました。
「これ、エミリーさんから預かってきたお菓子です」
「待ってました!
ちょうど休憩にしようと思ってたところだ
ハチ!ヤス!休憩にするぞ!」
ゴンさんが声をかけると、奥からタヌキが二匹出てきました。
「うさぎさんも一緒にどうだい?」
うさぎさんはゴンさん達と一緒に休憩することになりました。