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うさぎさんの日常

第3章 うさぎさんの憂鬱


「とにかく、源爺を連れて来てくれって!」
うさぎさんと源さんはゴンさんの案内で温泉が出た場所に行きました。

温泉が噴き出している周りにはたくさんの動物たちが集まっています。
「すごい!あんなに高くまで噴き上がってる」
うさぎさんは見上げて驚きました。

眺めていると、一匹のモグラが穴から顔を出しました。
「おぉ源よ、来てくれたか
家を広げてたら温泉に当たっちまったよ
どうしたもんかね?はははっ」
「カズの仕業か!
笑っとる場合じゃなかろう!
ゴン、とりあえず大きな石で穴をふさいでおくれ」

力持ちのゴンさんは、大きな石を幾つか積み上げ温泉が噴き出るのを止めました。
「源爺、こんなもんか?」
「うむ、ご苦労
…さて、せっかく温泉が出たんじゃ、ここに浴場を作ろうかのぅ」
そこにいたたくさんの動物たちが喜びました。

みんなで協力しながら穴を掘り、石を積み、温泉を流し込み浴場を作りました。
「これならいつでも温泉に浸かれるのぅ」
源さんは目を細めました。
「これもわしのおかげだろ?」
モグラのカズさんが胸をはりました。
「少しは懲りんか!
今回は不幸中の幸いじゃ
いい歳して問題ばかり起こしおって!」
「お前さんの若い頃のほうがもっと問題あったろうが!」
源さんとカズさんは言い争いになってます。

「あの喧嘩は…」
うさぎさんが止めに入ろうとしました。
「大丈夫だよ、いつもの事だから…
あれで親友なんだよ、あの二人」
ゴンさんがうさぎさんに教えてくれました。
「それより、温泉に入ろうぜ」
浴場を見れば、みんな温泉に浸かっていました。

「気持ちいいわ
今度、エミリーさんやノラさんと来なきゃ」
源さんがニコニコしながらやって来ました。
「どうじゃ?
ホームシックは取れたかな?」
「はい♪」
うさぎさんは笑顔で答えました。


つづく。
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