Happy Birth Tea(進撃の巨人)《リヴァイBD》
第2章 常連客
―――何て様の紅茶だ…見た目が…やべぇ
カップを少し傾けると丸くて黒っぽいものはゆっくりと浮遊する。匂いを嗅ぐと甘ったるい紅茶の香りがした。
眉間の皺が寄りそうなのを耐えながら、フユを見ると感想が欲しそうにニコニコしている。
ついでにフユの後ろにいる3人もニコニコ…ではなくニヤニヤしていた。
『フユが作った新作、俺が味見してやる』
でけぇ飲み口だな…とリヴァイは太いストローに口をつけ吸ってみた。
――――!!?
太いストローに丸い物体が勢いよく通りぬける。
何個か口に入ったところでリヴァイはそれらをゆっくり噛んでいった。
『……正直に言うぞ。悪くはない…だが、俺の好みじゃないな…』
『ん~大人の男性向けではないですよねぇ。感想ありがとうございました』
悲しくさせないか心配になったが、思いの外普通の反応だった為リヴァイは安堵する。
『あははっ!何この飲み物すっごい面白い!斬新!フユ!アイスだし次の夏に販売してみようよ!若い女の子達が食いつきそうだよ』
ハンジも同じドリンクを貰ったようで、思いっきりストローで吸うと大量にストローをくぐり抜けハンジはむせる。
『ゴホッ!一気は危険だねぇ。フユ!いい名前を思いついたよ!ミルクティーと澱粉の凝固物だから…タピオカ!タピオカミルクティーだよ!』
おぉ!とエルヴィンとミケ。
フユもいい名前です!と手を叩いて喜んだ。
正直リヴァイはタピオカミルクティーはどうでもよかった。グロリアが有名になってフユが店舗を出す夢が叶えられるならそれでいい。
それとは裏腹にフユ目的で来店するガキがいるかもしれない。
リヴァイにはそっちの方が大問題であった。