第4章 ブレスレット
それから数十分後
はドアを開けて、そしてそのままは敦に抱きついた。
『ごめんなさい、お兄ちゃん…少し、驚いただけ…ごめん。お兄ちゃんの事、好きだから……』
そう言いながら、涙を流す。
「ううん、僕の方こそ本当にごめん。」
敦は、の背中に手を回して抱き締め返した。
敦としたいのに、途中で怖くなってしまった。
気持ちがモヤモヤして、自分でも分からない感情が胸を痛くさせる。
「僕は平気だから、安心して。は大丈夫?」
そう言う敦には罪悪感でいっぱいになった。
敦の言葉には曖昧に頷く。
こんな気持ちになるの初めてで、自分が分からなくなった。