第2章 冷たい雨
鏡花もその後直ぐに起きて、3人で食卓を囲む。
すると敦がう〜ん、と唸り声を出す。
はどうしたんだろう、と頭に"ハテナ"を浮かばせる。
「、これに塩入れた?」
『うん』
それがどうしたの?と言いたげな。
「どのくらい入れたか知らないけど、しょっぱすぎだよ、これ」
『えっ、でも…塩入れるんじゃないの?』
「入れるだろうけど、きっとは入れすぎたんだよ」
思い当たる節はない、そう思っている。
けど上手く出来てると思って調子に乗り、塩を入れすぎた事には気付いていない。
敦は箸を置いた。
『美味しくないの…?』
は悲しげな瞳で訴える。
「いや、美味しいよ。でも…」
『でも?』
聞くに敦は答える。
「塩分の摂りすぎは身体に良くないんだ」
そっか…、と呟いてはしょんぼりする。
『ごちそうさま』
も箸を置いて、そのまますぐに着替えて行ってきますなんて、言わずに出ていった。