第1章 いつも
2人が起きる少し前に、起きて食事を済ませて探偵社に向かった。
朝食は自分だけの分を作った。
最低なヤツだとは分かってるけど、どうにも許せなかった。
あの女の子がお兄ちゃんと2人きりになるのも嫌だったけど、一緒にいるよりかはマシだった。
今にでも泣きそうになる。
お兄ちゃんは私だけのものなのに。
なんで。
私はその言葉ばかり頭に浮かぶ。
そう思いながらいると、探偵社を着いた。
『....おはようございます』
まだ人は少ない。
珍しく早い時間に太宰さんがいた。
「おはよう、ちゃん今日は早いね。しかも1人だ。」
『....知らない女の子がきて、それから....』
私がそう言うと、太宰さんが「鏡花ちゃんのことかな?」と言った。
『知っているんですか?』
太宰さんは頷く。
「それでちゃんは怒ったとか」
『もしかして、太宰さんですか?あの女の子をお兄ちゃんに──』
そこまで言うと太宰さんは「さあ、何のことかな」とはぐらかした。
これは絶対太宰さんの仕業だ。