第1章 いつも
『ね、ねえ...今日もするの?』
遠慮がちに聞いた僕の妹の。
歳は15で少し僕と離れている。人見知りでシャイだけど、とても可愛くて自慢の妹だ。
「が嫌だったら、しないよ」
僕がそう答えるとは、ぶんぶんと頭を降って言った。
『全然っ、お兄ちゃんとまた、したい...』
可愛いなぁと思いながらの頭を撫でる。
「でも、仕事まだ残ってるからいつもの時間には出来ないかも」
『うん、終わってからでいい。待ってる、から...』
「出来るだけ早く終わらせるよ」
は小さく頷いた。
いつもの時間ってのは大体9時頃で、が可愛くて殆ど毎日している。
今は5時過ぎで、社員は殆ど帰っていた。
国木田さんは僕たちが帰ってもまだ仕事をしている。
『私も仕事してくるね』
わかった、とだけ伝えればは自分の机に戻って行った。