第5章 あなたの色に染まる心
おまけ
昼休み〜
雪は杏寿郎に呼ばれて、資料室でお昼を食べていた。
「困った!」
『何ですか?しは…煉獄先生?』
「うむ!昔は柱と継子という関係だったが、今世では教師と生徒になってしまった!」
『そうですね〜。もうあの頃とは違いますから。それの何が困るんです?』
「君に手が出せないっ!」
『ぶっ!!…し、師範!?何を言って・・・』
杏寿郎が唐突に行った言葉に、お茶を吹き出してしまう。
「汚いな、君は!」
『いやいや、今のは師範が悪いですっ!急に何ですか!』
杏寿郎の言葉に顔を真っ赤にしながら、慌てて目の前のテーブルを、持っていたハンカチで拭く。
「事実を言ったまでだ!」
『ストレートすぎるでしょう!?』
すると、杏寿郎が腰を上げ、向かい側に座る雪に顔を近づけ耳元で囁く。
「この時代から君を好きになったわけではないのでな。」
『……なっ///そ、それって…』
「好いた相手に触れたいと思うのは自然なことだろう。」
『…し、はん…』
「もう、君の師範ではない。」
『…っ、煉獄…せんせっ…』
耳元から離れ、至近距離で真っ直ぐに雪を見つめる。
そして、机に置かれていた杏寿郎の手が、雪の髪を1束すくい自身の口元へ持っていく。
「俺にも限界はある。覚悟しなさい。」
『ひぇ…』
おわり。