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鬼滅の刃☆短編☆

第1章 実弥との出会い


鬼が溢れ人々を食らう時代に私は生まれた。


人知れず鬼を退治する【鬼殺隊】。


当時の私はその存在を知ることもなく、この平穏な幸せがいつまでも続くと思っていた。

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『母さまっっ!!!!』
「 柱様。この子の親はもう…」
「チッ。遅かったか。こいつを連れて行け。」
『やだっ!母さまも一緒に!』
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『……懐かしい夢…』

目を覚ますと見慣れた天井が映る。
もそっと布団の中で体を動かし、ゆっくりと起き上がる。


白羽 雪。
年齢 19歳
鬼殺隊 階級"乙"。
雪の呼吸の使い手。
柱に次ぐ実力者だが、当の本人はそれを鼻にかけることもなく他の隊士と仲良くしようと日々奮闘している。
(実際のところは畏れ多いと逃げられることが多い。)
風柱である不死川実弥の継子で、同じ屋敷で寝食を共にしながら訓練に邁進している。


『さ!準備して師匠に挨拶してこよう!』


飛び起きるように布団から出ると、いつもの隊服を着て実弥と同じ短めの羽織を着て部屋を出る。
すれ違う隊士や隠に挨拶しつつ、居間へと向かう。


『師匠!おはようございます!!』
「…朝っぱらからデケェ声出すな…」


雪が襖を開けると、そこには早朝鍛錬を終えた実弥がいた。雪の大きい声に眉を顰めながら一瞥する。


『相変わらず早いですね、師匠は。』
「テメェが遅ぇんだろうがァ。」
『いや…今、朝の7時なんで早い方じゃ…』
「あ?」
『ナンデモアリマセン、イタダキマス。』


朝一から機嫌が悪くなるのだけは避けたい雪は、用意された朝ごはんを食べ始める。
それが合図かのように実弥も食べる。


『師匠、今日はお昼から任務が入ってますので夕方ごろに帰ります。』
「あぁ、分かった。俺は柱合会議があるから遅くなる。」
『分かりました!』


実弥との食事は会話が多いわけではない。
しかし、雪はこの沈黙すら心地良いと思ってしまう。そう考えていたらあっという間に食事が終わった。


「…雪。」
『はい、何でしょうか?』
「気ぃつけろ。」
『!…ありがとうございます!行って参ります!』


実弥の一言に雪の顔がみるみる明るくなる。そんな雪を見て、実弥はほんの少し目を細めた。
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