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鬼滅の刃☆短編☆

第4章 私を受け止めてくれた太陽


『お館様…今、何と……』


鬼殺隊本部。
ここは、柱などの許された者しか立ち入る事の出来ない場所。
そこの当主であり、鬼殺隊の最高責任者でもある産屋敷耀哉からの呼び出しを受け、雪は訪れていた。


「雪には、杏寿郎の後方支援係に就いてもらおうと思うんだ。」
『しかし!私はもう…柱様と一緒に居られる人間ではございません!!』
「いいかい?今の雪に必要なのは、ありのままの君を受け入れてくれる人を見つける事だよ。私は雪が心配なんだ。」
『で、ですが…"使い物にならない"私を…』
「雪。」
『!』


優しい声色の中にも、どこか有無を言わさない耀哉の言い方に、雪はグッと言葉を飲み込んでしまう。


「自分の事をそんな風に言ってはいけない。君には、十分な魅力があるのだから。」
『…はい。』
「杏寿郎には文を出している。早速、行ってくれないか。」
『今からでしょうか?!』
「頼んだよ。」
『御意。』


突然のことに頭がついていかない雪だったが、とにかく身の回りの物をまとめ、炎柱である杏寿郎がいる屋敷へと向かった。





『ごめんください!お館様のご命令で参りました、隠の白羽 雪です。』


玄関先で挨拶するものの、誰の反応もない。
勝手に入るわけにもいかず、雪はもう一度声をかけた。


『ごめんください!どなたか「君か!お館様が言われていた隠の者は!」ぎゃあっ!?』


突然、背後から大きな声で話しかけられた雪は、驚きのあまり変な声を出してしまう。


『も、申し訳ございません!隠の白羽 雪です。お館様の命で参りました。本日より、よろしくお願い致します。』
「うむ!俺は煉獄杏寿郎という!よろしく!早速だが、ついて来てくれ!」
『は、はい!』


杏寿郎の案内で、一室に通される。


『炎柱様、この部屋は?』
「君の部屋だ!今日から好きに使うと良い!」
『えぇ?!このような立派な部屋を私が使うなど…』


通された部屋は、6畳ほどある一室だった。
柱の屋敷で生活する事でさえ恐れ多いのに、一室を与えられた事に雪は動揺してしまう。
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