第2章 悪戯心
「え、なになに、何でそんなに必死なの。」
ダメだ。これだけは見せたくねえ!!
なんたってこれは、最近数量限定で発売し即品切れしたオレさまのグラビア写真により構成された等身大抱き枕なのだ
「お前のファンはどうなってやがる!!」
「なにそれ、めっちゃ気になるんだけど。」
好奇心の治まらないマイはオレの前に3枚の紙を掲げた
「これは私のレアリーグカード。このうち2種類はまだ販売していない物である」
「は?なんだそれ、くれ」
「そこでだよキバナくん。君のその箱と私のこの3枚を交換しよう」
究極の決断だ。
だが、オレの答えは決まっている
「ほらよ、はやく寄越せ」
マイに箱を渡すそして俺はマイ のリーグカードを受け取る
「ひゃ〜っ!!なにこれ!!」
マイは顔を真っ赤にしながら箱の中身を持ち上げた
「うわっ、やべーなこれ」
俺はマイ のリーグカードを目にして目元を緩ませた
「あははっ、キバナの抱き枕〜」
マイはオレの抱き枕を抱えたままベッドに飛び込んだ
「あ、おい、それネットにあげんなよ」
「えー?やだ〜」
もう自撮りする気満々のマイを止めようと覆い被さる
「もー、なにー?」
「ぐああっ!!!」
弱点の脇腹を擽られ敢無く散る
「くそ、、お前の投稿に1番最初にコメントしてやる……」