第2章 悪戯心
俺はスマホを弄る手を止め恐る恐るマイを見た
「や、やだっ、もう、そんな事ないよっ、つ、付き合ってないしっ、、」
完全に動揺しているマイは顔を真っ赤にして弁解していた
あー……ここでハッキリ、付き合ってる。なんて、言えればいいんだけどな……
「きゃあっ可愛い〜!!そう言えばこのレアカード…ガラル雑誌の表紙を飾ってた……??」
「あっ、そうなの!!気づいてくれて嬉しい!ふふ、実はアレ、私の特集組まれてるから良かったら読んでみてね!!」
「えっ!!知らなかった!!帰りに買うね!!」
「うん!ありがとう!!」
流石はマイだな
どんどん自分の雑誌の読者を増やしてやがる
オレは再度スマホに目を移し、そのマイの特集が組まれている雑誌を調べ始めた
暫くして、ファンの数も残り数人となった時、俺はマイに目を向けた
「ねぇ、マイちゃん。僕にもレアカードくれないかな?」
「ああ、はい、どうぞ!」
「ほほっ、可愛いねえ!!」
そう言ってファンのオッサンはマイの肩に手を置いた
オイオイ、何してんだよ。
はやくその手を退けろ。
マイも拒絶すりゃあいいだろ。
マイも困ったような顔をして、さり気なく手を振り払おうとしていたがそれは叶わないようだった
「あー、、もう昼時だな。よし、マイ。飯食い行こう」
「っ!!、、うんっ、それじゃあ失礼しますね!!」
マイの手をとり歩き出す
後ろからはキュウコンもついて来た
「ほら、ジャケット」
バックスクリーンに掛かっていたジャケットを取りマイに被せる
「ん、ありがとう」
「家寄るだろ?午後は何時からだ?」
「うん、プレゼント置いてくから…午後は〜、、、14時からまた再開」
「よし、時間はあるな。バウタウンのシーフード食いに行こう」
「本当?楽しみ〜!」
マイはシーフードと聞いてふにゃりと微笑んだ
「ああ、、やばいな」