第5章 雪のような白肌に
「いらっしゃいませ」
カランカランとブティック特有のベルが鳴ると身だしなみが整った綺麗な店員さんが挨拶してくれる
「ほーら、マイ!早く!」
「わかったよ〜、、あだっ!?」
ソニアちゃんとルリナちゃんに連れられ試着室に放り込まれる
「マイはそこで待ってて〜!」
「はーい」
何故こんな事になったのだろう……
きっと事の発端は昨日
〜***
私はいつものようにキバナと部屋でくつろいでいた
「なあ、来週ナックルカフェがオープンすんだけど行く?ちなみにオレさまとコラボ開催予定」
「え、行きたい。メニューは?」
「砂嵐モンブランにフライゴンメロンソーダと…ジュラルドンホワイトソーダ…サダイジャドーナツ…」
指折り数えるキバナを横目に私もスマホで調べ始める
「あ、ドリンクコースターキバナのバトル中の写真じゃん。全10種類」
コースターの写真はがおー、とポーズしているキバナにツリ目になったキバナ、バトル勝ってニッコリ笑っているキバナ……などなど色々なキバナだ
それにしても……どのキバナもすごくカッコいいっ!!
この写真撮った人キバナのファン歴絶対長いでしょ
「これは全種コンプリート確定ですね」
「まじかよ」
楽しみだなあ〜、これに関しては全然ダブってくれてOKだ
私は、ふへへ、、とだらしない笑みを浮かべながらスマホの中のキバナを見詰めていた
「おーい…本物がここにいるんだけど〜??」
後ろからハグされる
「聞いてんのか?……え、寝てんの?」
耳元で囁かれるとゾクゾクする。けど、私の返事がないからかキバナは素っ頓狂な声をあげた
「起きてる」
いや、流石にスマホ見つめたまま寝ないよ。
でも何となく眠いな……
「ふあ、、ぁ、、」
大きく欠伸をしたその時、ピンポーン、とインターホンが鳴った