第17章 絶好のバトル
青く晴れた空にキャモメが飛んでいた。
ここ、バウタウンの船着場にて私たちはある人と待ち合わせをしていた。
「ごめんね、待った?」
「よお」
2人揃って声をかけると、待ち合わせの主はこちらを振り返って嬉しそうに微笑んだ。
「いいえ。いつも通り、約束の時間ピッタリですよ。おや、キバナさんも来て下さったんですか。」
洒落た帽子にトランクを持っている彼は、本日カントー地方へと旅立つカガリ。
私の愛弟子であり、勤勉な努力家で優しい一面もある可愛いヤツ。
「試合、見ましたよ。やはりマイさんはお強い。」
「キバナが対策しなかっただけだよ。強くなんかない」
軽く言い合いながらも別れの時間を惜しむ。
「マイさん、僕、……」