第15章 社畜になりました
「よォ〜マイ〜……って、」
寝てんのかよ……
オレがウェルズスタジアムの執務室に入ると、マイがソファーに横になって爆睡していた。
机の上には山積みのハンコが押された書類につけっぱなしのノートパソコン
恐らく仕事詰めから開放された勢いでそのまま眠ってしまったのだろう。
「はは……だらしねぇ……、」
思わず声に出して笑う。
何故って、大きめの紺色のTシャツは派手に捲れ上がって腹が出てるし、片足はソファーの背もたれの外に飛び出てる。
あれ、今日スパッツ履いてないのか……、
いつもスポーツパンツのスリットから見える黒いスパッツの姿がない。
おいおい、マジかよ……
パシャ、と写真を撮って保存する。
この写真は大事に使わせてもらうぜ
土産を机の上に置いて向かいのソファーに座る
……ああ、だめだ、意識しちまうな……
オレは立ち上がってマイに近づく。
ソファーに手を付くとマイの顔に引き寄せられるようにオレの顔が近づく
よくない、こんなこと。
頭の中ではわかっているのに、どうにも抑えられない
その桃色の薄い唇に喰いつきたくてたまらない
一度だけ、一度だけなら
顎に手を添えてゆっくり唇を……____________