第14章 祝賀会
キバナside
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祝賀会もお開きとなり、オレたちは、エンジンシティとエンジンシティはずれを繋ぐ橋にて、空飛ぶタクシーを待っていた。
「明日から仕事詰めか〜、社畜の仲間入りねぇ」
「オレさま仕事放棄しようかな」
ダメだよ、と彼女は静かに笑った
橋から下を見下ろせば、そこはワイルドエリア。
ルナトーンやヨノワールがふよふよと飛んでいる
「…忙しくなるな」
「うん」
月明かりの下、少し冷たい夜風がオレとマイの間を吹き抜けた
マイの前髪がふわりと揺れる
「綺麗だ……。」
「…?なにが?」
しまった、無意識に口に出していたみたいだ
オレは、え〜……と言葉を濁す
「ほ、ほら、月がさ!!月が綺麗だなって、……////」
言った後に気づく。
いや、月が綺麗って!!!
オレさま馬鹿なのかよ〜っ!!
傍から見ればただの告白じゃねえか!
「…そうだね……星も綺麗だね」
彼女は優しく微笑んでそう言った。
……気づいてない……のか?
「ねぇ、キバナって好きな子とか……居るの?」
どこかで聞いた事のあるセリフ
そうだ、この前オレがマイに聞いたんだ
ああ、どうやって答えよう
正直にマイだと言うか?
けどそれでフラれたらカッコ悪りぃし……
「……いるぜ。ずっと好きなんだ。」
「ふぅん……」
あえて名前を言わずに答えると、マイは興味なさそうにそっぽを向いた
脈ナシかよ……