第9章 変身!ちぇんじまじっく!❥伊達政宗
政宗の肩に揺られて部屋までつくと、照月が駆け寄ってきた。
「おお、照月。こいつが新しい面子だ。仲良くしてやってくれよ。」
そう言って政宗は私を照月のそばに下ろす。
(ええ!照月のそばに下ろすの!?)
もしかしたら食べられるかもしれない。
でも。
「...んぁ゛」
私の小さな手ををひと舐めすると照月は私から離れていった。
「なんだ、どうしたんだ、照月。」
政宗はそういうが私ははっと気づいた。
照月は、私だと、分かった...?
照月はいつも私の手をぺろぺろと舐めていた。
さっき私の手を舐めたのは...私だと分かったから?
(動物って凄いなぁ)
そんなことを考えていたとき、
「おい、お前昼食べたのか?」
急に政宗から声がかかる。
(あ...そういえば。)
何も食べていなかった。確かにお腹が減ってきた気がする。
「きぃ...」
お腹が減ってますと言わんばかりの声を上げると、
「俺がなんか作ってきてやるよ。」
(!)
そう言って政宗が部屋から出ていった。
動物の姿になっても政宗の手料理を食べられるのか。
(わぁ、ラッキーだなぁ)