第8章 変身!ちぇんじまじっく!❥織田信長
暫くして、信長様が帰ってきた。
「お前が何を食べるか知らんが、これなら食べられるだろう。」
そう言って信長様が林檎を差し出した。
(あれ、前回の家康編でも...)
(!?)
私はなにを言おうとしていたのか。
(い、家康編ってどういうこと...?)
すると信長様が私に話しかけた。
「どうした、林檎は嫌いか?」
(あ、食べるの忘れてた、!)
家康編とか意味の分からないものに惑わされていた。
私は頭を切り替えてりんごを食べ始めた。
「すごい食べっぷりだな。」
信長様が私を見て言った。
(え!?)
「まるで...」
そこまで言うと信長様は口を噤んだ。
(?なんだろ?)
不思議には思ったけど私は林檎を食べ続けた。
「おい、お前。」
私が林檎を食べ終わったあと、信長様が私に話しかけた。
「....お前は、あやつの何を知っているんだ?」
(...誰のこと?)
私が首を傾げているのが分かったのか
「華の事だ。」
(私...?)
「...俺はあやつの考えを分かろうとしなかった。俺とあやつだと考え方が違うと分かっていたのに、頭ごなしに否定した。本当に、後悔している。」
信長様は心に溜めていたものを吐き出すように一気に喋った。