第7章 変身!ちぇんじまじっく!❥徳川家康
(えっ!?)
もやに包まれながら自分の手を見るといつもの私の手に戻っていた。
(も、戻った...!?)
もやが晴れると...
「あんた、だいじょう...」
家康が私を見て、固まった。
「...え?」
「いえや、す。私も、愛してるよ。」
その言葉を一番に言いたくてわたしは口を開いた。
「な、なんで...」
口をぱくぱく開けて驚いている家康に、私はこれまでのことをすべて話した。
「え...好きな人の心の中を見る?」
「うん、それでリスになっちゃって...」
「待って、じゃあこれまでおれが話しかけてたのとかも、全部...」
「...うん、聞いてた。」
「うわぁ、」
そう言って家康の顔が真っ赤に染まる。
「家康?私は嬉しかったよ?」
「違う、りすの姿のあんたにじゃなくて華の姿のあんたに言いたかったんだよ...っ」
(え..)
「じゃあ私の部屋に朝、来てくれてたのも...」
「あんたに話するためだよっ...」
そう言っている家康の顔は相変わらず真っ赤だ。
(なんだ、)
家康の気持ちはずっと、私にあったのだ。
もしかしたら、あの薬がなくても良かったのかもしれない。
私と家康がちゃんと向き合って話したら全て解決する話だったんだ。