第7章 変身!ちぇんじまじっく!❥徳川家康
(...久しぶりに家康の笑った顔見たな。)
最近は喧嘩をすることが多くなり家康の笑った顔はあまり見ていなかった。
(なんか、嬉しいな。)
そんなことを考えていると、
「それであんたどうすんの?今日は俺の御殿に来る?」
(!!)
私は首を縦に振った。
ここに一人なんて怖すぎる。
「わかった。あの子が帰ってくるまでね。」
そういうわけで、私は家康の御殿に置かせてもらえることになった。
「あんたって、何食べるんだろ」
昼餉の時間。
家康は私を前にして頭を抱えていた。
(なんでもいいんだけどな...)
すると家康は急に思いついたような顔をして、向こうに歩いていった。
家康が行ったのはわさびの方向だった。
(え、わさび?)
家康がわさびのところから帰ってくると、
「はい、これ。わさびの残り物だけど。」
そう言って林檎を差し出された。
(わあ、林檎が食べられるなんて...)
正直、白菜かなんかを丸かじりしなければならないかと思ったがおもったより良いものを食べられてほっとした。
そして私がかぶりつく。
(わぁ、甘い!)
林檎を思い切り堪能していると...
「あんた、華とおんなじくらいいい食べっぷりだね」
(えっ、)
(私こんながっついてる!?)
少しショックで林檎を食べる手を止めると...
「え、やっぱりあんた人間の言葉分かってるじゃん」
..まずい。
また私は林檎を食べ始めた。