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『イケメン戦国』永遠に紡ぐ恋ノウタ

第47章 愛してください2❥徳川家康




「あー!!!徳川先生が学年一の美女とつるんでる!!」



「は?」



その一声に皆こちらを振り返る。

そこで俺はあぁ、とひとつ納得した。


そういえばこの子は学年で一番可愛いと言われてる女子生徒だっけ。

確か一日に一回は告白されるとかなんとか聞いたことがある。


(...だけどそれがなんなの。)


俺は高月しか好きじゃないし、学年一の美女に興味はない。


それにしても。


(この部屋暑いな...窓開けて換気するか。)

そう言って覗き込んでいた顔を上げると。

またもや男子生徒が叫んだ。


「おい!!徳川先生の顔赤いぞ!!」


「「「「!?!?」」」」

その声に今度は光の速さでそこにいる全員がこちらを向いた。

その中に、高月もいる。

そしてきゃー!!と黄色い声が上がりだした。

その学年一の美女と言われている生徒も顔を赤らめる。


(っ、変な誤解はされたくない。)


別にこの子のことは好きでも何でもない。それこそ変な勘違いをされたらたまったもんじゃない。

そう思って俺は先程よりも大きい声で全員に向かって叫んだ。


「今はそんなことする場じゃないだろ!集中!!」


あまり大声を出さない俺が大きな声を上げたのが驚いたのかみんながしーんと静まり返る。


そして少しの間のあと、先程のようにカリカリとペンを走らせる音が聞こえてきた。

ちらりとそこにいる女子生徒を見ると、もう大丈夫ですと言うようにぺこりと頭を下げる。

その仕草に俺もうん、と一つ頷くと、教壇へと帰った。















2時間後。


最後の生徒が教室を出たのを確認して、ようやく俺も教室を出る。

(はぁ、なんか一気に疲れた。)


俺が用意した問題は補習を受ける生徒たちにとっては難しかったらしく、質問の嵐だった。

そしてプリント一枚を仕上げるのに最終的に二時間もかかる子も出てきてしまい、少し反省した。


(いやいや、これは至って普通の難易度でしょ...。いや、でもこれが世界史の怖さか...?)


世界史自体が難しいのなら普通の難易度でももっと難しく見えるのだろうか。








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