第46章 愛してください❥織田信長
「さてと、貴様には何から話したらいいのだろうか。」
「なんの話ですか....?」
「そうだな。単刀直入に言う。
貴様、美術準備室に居ただろう。」
「!!!」
その言葉に私は目をいっぱいに開いた。
「っえ、いや....っ」
(美術準備室って織田先生が告白されたところ...っ)
まさか織田先生が美術準備室の話を持ち出してくるとは思わず、気が動転しそうになるのを必死で抑える。
すると私の様子を見た織田先生がふっと軽く笑った。
「....やはり、な。」
「....え?」
またもや予想外の言葉に今度は体が固まる。
すると織田先生はなおも笑みを絶やさず言った。
「貴様は何か勘違いしているようだ。」
「え、えっ、?」
いきなりの言葉に更に頭が困惑する。
「貴様が美術準備室で見たことを全て俺に話せ。」
「えっ、いや、えっ!?」
何を言っているのか。
自分が失恋したことを本人に晒せということ?
(いや、無理無理無理無理!)
そんな恥ずかしいことできるわけ無い!
そう思って抗議の目を先生に向けると、
「.....」
(うわぁ....)
ガチガチに無言の圧というものをかけてきていた。
私も最初は睨み返したものの、その圧に負けてはぁ、と肩を落とす。
「....美術準備室で、先生が告白されて付き合った。....それだけです。」
思い切りと諦めの気持ちを込めて言葉を放つ。
すると織田先生はもっと笑みを深めた。
「やはり、な。やはり貴様は勘違いしている。」
「...だからその勘違いってなん...」
私がそう言おうとした途端。
先生の手がこちらに伸びて。
気づいたときには------------
腕の中だった。
「....!?」
織田先生の腕に収まってからようやく事態を把握して目を丸くさせる。
慌てて顔を上げると...
その端正な顔立ちとばっちり目が合った。
そしてにやりと織田先生が笑う。
「貴様もこれならもう分かっただろう?」
「っえ....っ?」
織田先生が私を、抱きしめた意味。