第4章 夢のなかだけじゃ物足りない❥豊臣秀吉
いや、もう心を決めたのだ。
秀吉は決心した。
引かれるかもしれないが、華を夢に見ていたことも話してしまおう。そう思った。
「俺はな... 華。
お前が...好きだ。」
華の目がはっと見開かれる。
華が言葉を発しようするその前に秀吉は言葉を発した。
「それで、そのお前がくれた香り袋なんだが...その香り袋を使って寝たら、いつもお前の夢を見るんだ。それも...お前が俺に告白してくる夢を。」
そう言うと華の頬が真っ赤に染まった。
「ひっ、ひで、よしさ...」
華が掠れた声で呟く。
「俺は...お前の夢を見るだけじゃ、物足りない。お前は、違うのか?」
そこまで言ったとき、漸く華が言葉を発した。
「、たしも。」
「え、?」
聞き取れなかった。
「私もっ、秀吉さんの事、好き...!!」
そう言って華が満面の笑みを浮かべた。
「...っ、」
華への告白の返事はその可愛らしい満面の笑みだ。
その笑顔は、俺を惚れ直させるのには...
「...満点だな。」
そう秀吉は呟いた。
「秀吉さん、私...秀吉さんに妹としてしか見てくれないと思ってた...」
(確かに、最初はそうだった。)
「でも、俺は今、お前にめちゃめちゃ惚れてる。」
「その事実があったら、充分だろ?」
そう言うと華は顔をまた真っ赤にして...
「...っうんっ...」
そう頷いた。