• テキストサイズ

『イケメン戦国』永遠に紡ぐ恋ノウタ

第38章 大好きな君のトリセツ❥真田幸村




(なんでこんないきなり大胆なのっ...?)


ドキドキと心臓が音を立てていく。

きっとそれは幸村もだろう。

自分の言った言葉に赤くなっているなんてあるのだろうか。


「ふっ...」


そう思うと笑いが込み上げてきた。


自分の言った言葉で赤くなるなんて、どれだけ....







(愛しいんだろう。)






「っふふ、ふふ...」


こんな行動ひとつひとつさえも愛しく思えてしまう自分も何だか可笑しくなる。

「何だよ、俺は真面目なんだぞ....」


そう言いながらも幸村の頬も緩んでいくのが見えて嬉しくなる。


その後に結局二人で笑い尽くすんだけど。




そのときに私は


(この行動もトリセツに書いとこっと...)

と、密かに決めた。













そんなことがあってから...


私は毎日のように幸村の後ろにつけて回ることが多くなった。

私の知らない幸村を知りたくていろいろな手も尽くした。

信玄様や謙信様に怪しまれたり、

ときには幸村にまでかなり怪しまれる事もあったけど。


だけどそのおかげもあって、その幸村のトリセツは完成に近づいていた。


かなり文字で一杯になってきたトリセツを見て私の頬は自然に緩む。


「へへ...これで喧嘩せずに幸村と過ごせるかな...」


ほぼ完成したそのトリセツを抱きしめてごろんと自室に横になる。


そのとき。







「ほー、そういうことか。」






「!?」



聞き慣れた声が聞こえて私はがばっと体を起こした。

そして目の前を見ると...


「ゆ、幸村!?」


無断に部屋に入ってきた幸村が私のことをにやにやと見つめていた。


「お前が最近俺につけてくる理由はこれだったのかー、ほーほー。」


「っ...」


本人に知られてしまったことに顔が赤くなる。


「おいお前、それ見せてみろ。」

そう言って私の手の中にあるトリセツを指す幸村。

「っ、嫌だよ!」


私は慌てて拒否する。


なぜならこのトリセツの中には...


私の幸村の好きなポイントがつらつらと並べられているからだ。


(そんなの見られたら死んじゃうっ...)


それを見られたときはどんだけ幸村に揶揄われるだろう。

それを想像するだけでも顔が赤くなる。



/ 487ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp