第4章 夢のなかだけじゃ物足りない❥豊臣秀吉
月日は少し流れ...
(はぁ...)
秀吉は畳み掛けるような政務をようやく片付け、眠りにつこうとしていた。
そこでまた華から貰ったあの香り袋を取り出そうとするが...
(あれ...?)
懐に持ち歩いていた筈が、見当たらない。
(嘘だろ...)
どこかで落としてきてしまったのだろうか。
華がくれた物を失くすなんてありえない。
しかし探しに行くにはもう遅すぎる時間だ。
でも、あの香り袋がないと寝つけなくなっているのが実際のところだった。
(華を抱きしめて寝られたらなぁ...)
つい、秀吉はそんなことを思ってしまった。
しかし、そんな事は叶う筈もなく、明日探しに行こうと決めて、秀吉は眠りにつく。
...はずだった。