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『イケメン戦国』永遠に紡ぐ恋ノウタ

第33章 星空は愛の囁き❥石田三成




すると不意に華様が声を上げた。

「あの星、なんだか掴めそうだよね...」


そう言うと華様は必死に手を伸ばす。


「何だか、こうしたら掴めそうじゃない?」


そう言って無邪気に私を見た。


「はい、確かに...」


(今手を伸ばしたら、貴女が届きそうだ。)

そこまで思ったとき、少しだけさっきのことが思い出された。


実はさっき、最後に右のカードを選んだのは、直感だった。

いつもは直感なんて信用しないのだけど。

華様が可愛らしい笑みで私を見つめるから。


気が抜けて右を選んだのだ。


(直感も当てになるかもしれません....)


華様を勝ち取るためならば、直感も大事だった、ということだろう。


(これからは直感も頼るか。)


そう思うと、



「....三成くん?」


華様がそっと私の名前を呼んだ。


「!」

それに我に帰り、慌てて向き合う。


「す、すいません、考え事を...」


(華様が目の前にいるのに考え事なんて...!)

自分で自分が憎らしい。


これは華様を手にする最大の機会だというのに。


(今伝えなければ、いつ伝える?)



「そっか....ねぇ、あの星も見て!」


華様はその私の言葉に納得したのかすぐに次の話に行こうとする。


「あ、ちょっと待ってください。」

それを私はすぐに阻止した。

今からまた話されては、今度こそちゃんと言う時が無くなる。



「私は、貴女に伝えたいことがあったのです。」


「え、なぁに?」










「私は....貴女が、華様が、好きです。」


















「え....っ」





華様を真っ直ぐ見つめて言う。

真っ直ぐ見つめたほうが、私の気持ちがちゃんと届くような気がしたから。


華様はしばらくの間、目を見開いて、私を見つめていた。


その姿さえも、綺麗だなと、心の端で思った。








「.....あのね、三成くん。」



ようやく心の整理がついたのか私の名前を呼ぶ華様。

それに心臓が高鳴りだす。



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