第33章 星空は愛の囁き❥石田三成
どくん、どくん、どくん、
こんなに大きく自分の心臓の音が聞こえたときはあっただろうか。
それほどまでに自分の耳は華様の言葉を待っていた。
すると。
「わたしも、だよ。」
華様が、小さい声でいった。
聞き取れなかった私はもう一度聞き返す。
「す、すみません、聞こえませんでした、もう一度....」
自分の失態を恨んで聞き返すと。
今度は少し大きい声で華様が言葉を放った。
それも、破壊力抜群の。
「三成くんが、好きだよっ.....!!」
そう言う華様の顔は凄く綺麗で。
今まで見たどの顔よりも綺麗だと思った。
「っ....本当、ですか。」
嬉しすぎて声が掠れる。
これが夢じゃないかと思ってしまう。
だけど華様はしっかりと答えた。
「本当だよ、私は、三成くんの事が、好き。」
(っ....!)
やっぱりそれは破壊力抜群で。
引き寄せられるままに華様を抱き寄せた。
「っわあ...」
小さな声で声を上げる愛しい人。その声にはもちろん拒絶は無くて。
それにこれまで感じたことのない喜びを感じて、ぎゅっと強く抱きしめた。
そっと上を見ると、たくさんの星が変わらずに瞬いている。
だけど、今の自分にとってはその星たちがもっともっと輝いている気がした。
まるで、これからの二人の未来を祝福するように見えたからだ。
そして、これからの二人の明るい未来とたくさんの幸せを祈って、そっと、赤くなっている愛しい人の耳元で囁いた。
「一生、幸せにしてあげます。華様。」
終。