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『イケメン戦国』永遠に紡ぐ恋ノウタ

第31章 星空は愛の囁き❥共通



私がその遊びを家康様に伝えると...


「とらんぷ?何それ」

家康様は初めて聞いたように顔をしかめる。

そりゃそうだ。

これは華様の500年後の世界の遊びなのだから。

前に一度華様とやって、案外楽しかったので、覚えていた。


「はい。華様に教えてもらった遊びです。とても面白かったので勝負にはいいかなと。今回はばばぬき、というものをしてみようと思います。」


「ふーん。俺は何でもいいけど。」


家康様はそれには興味がなさそうに答える。

でも、このばばぬきというものはかなり心理戦だ。

だからこれが得意だろうと思ってわざとばばぬきを選んだ。


(...それは家康様は気づいていないようだけど。)


これも、戦略だ。

恋を勝ち取るためなら戦略も大事だ。




「...で、いつ始めるの?」


家康様は今でも始めたそうにしてるが。

まだまだ。戦略を立てなければ。

そのために家康様に適当なことを言ってごまかす。


「それなんですが、明日の昼間に行いませんか?勝負に勝ったものがそのまま華様と星空を見に行けるということで。」


「....わかった。」


家康様は少し不機嫌そうな顔をして答える。



「分かりました。それでは明日の昼、華様の部屋で。華様には私が伝えておきます。」


「.....」


家康様はそれには答えず背中を向けて歩き出した。

いつもの様子に何も感じずに自分も背中を向けて自分の部屋へと急ぐ。


(...早く作戦を立てないと。)


この勝負は自分が有利だからこそきっちり準備しておく必要があるだろう。

でもほとんど自分の勝利を確信して部屋へと帰った。























その頃。

家康は三成の背中を見ながら睨みつけていた。


(何、あの自分がもう勝ってますよ、っていう顔。よっぽどその勝負に自信があるんだな。....なら俺も作戦を立てないと。)



家康も自分の部屋で作戦を考えるために帰路を急いだ。





だけど、正反対なこの二人がひとつだけ同じところがある。


それは








華を手に入れたいこと。






それだけは二人の唯一の共通点だった。


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