第27章 消えない想いは永遠に。❥明智光秀
そう。私が求めていたものが。
やっと、手に入ったのだ。
「っ、私、なんて言ったらいいか...」
伝えたい言葉がありすぎて相応しい言葉が見つからない。
そんな私の頬をそっと光秀さんは包む。
「..おかえり、とでも言ってくれ。」
そっと優しい目をして言う光秀さん。
(っ、光秀さん...)
それに私は大きく一つ頷いた。
「おかえりなさいっ...光秀さんっ...!!」
私がそう言うと。
光秀さんは眩しそうに目を細めて、笑った。
「あぁ。ただいま。...やっと帰ってこられた。」
「っ、光秀さん...」
その言葉に感極まって光秀さんを見つめ返す。
「あぁ、そうだ、お前に言わなければならないことがある。」
「え?」
(このタイミング?)
すると光秀さんが私の耳横に口を近付ける。
「俺は何があったとしても、必ずお前の側に帰って来る。」
(!!)
「っ..それ、どういう...」
何だか嬉しいことを言われているのは分かるが、その言葉が含んでいる意味がよく分からない。
すると光秀さんはまた目を細めて笑った。
「ふ、やはり小娘には早かったか?」
「なっ...!」
それがいつもの光秀さんすぎて。
私はつい言い返してしまう。
「もう、何ですか小娘って!」
私がそう言うも光秀さんは笑ったままだ。
「いいや。お前は小娘だな。」
「ち、違いますよ...!」
必死になって言い返すも光秀さんがまた意地悪な笑みを浮かべる。
「じゃあさっきの言葉はどういう意味か分かるか?」
(えっ)
「え..それは...」
途端に答えられなくなる私。
(その言葉のままの意味じゃないの??)
でも光秀さんがそう言うなら他になにか意味があるのだろうか、と考え込んでしまう。
そんな私に光秀さんはまた笑いかけた。
それは意地悪な笑顔じゃなくて、
愛しい人に向ける笑顔だってことは私にも分かった。
「....で、本当にどういう意味だったんですか?」
私は気になって問う。