第27章 消えない想いは永遠に。❥明智光秀
その途端、
ガッシャーーーン!!!
「っ...!」
近くで雷が落ちたのだろう。
私の視界もくらりと歪んでいく。
(っあ...戻るんだ...)
そう思った瞬間。
「華っ....!!!行くな....!!!!」
「!!」
さっきよりもよりクリアに聞こえた声。
その声に私は必死に前方を見据えた。
すると。
「華っ....!」
私の方に手を伸ばしながら叫び続ける愛しい人の姿。
私の方へと確実に近づいてきている。
(な、んで...?)
私はそう思いながらもその人の方に必死に手を伸ばす。
「み、つひでさんっ...」
「華っ...」
二人の声が合わさって、
光秀さんの手が私の指先に届いた瞬間。
(っ...!!!)
目の前が真っ暗になった。
(嘘....戻っちゃうの、?)
でも、諦めたくない。
私は目を見開いて、すこし触れている指先に力を込めた瞬間....___
「華!!」
愛しい人の一際大きな声が聞こえたかと思うと、私の体はぐいっと前のめりになった。
「...!!!」
そこで、目に入ったのは。
しっかりと私を見つめて、笑う光秀さんの、顔。
「...どこにも行くな。華。」
そう聞こえたかと思うと私の体はふわっと浮いてばんっと投げ出される。
「わっ...」
その感覚に痛みを我慢しようとするが....
痛みはいつまでもやってこない。
「っ、あれ...?」
私は少し不思議を感じてそっと目を開いた。
すると。
「...!!!....嘘....」
目の前にいるのは、いつもいつも思い描いて、辛くなって、自分が惨めになって。そんなことを繰り返して、どうしても望んでいた______。
「み、つひでさんっ...」
私のその声を聞くと、その人はまたいつものように笑った。