第17章 可愛くなりたい私とかっこいい君。❥豊臣秀吉
家康はその話を黙って聞いていると、華の脈を測りだした。
そして少し驚いたような顔をする。
そして華の顔を覗き込むと、家康は確信に変わったようだった。
「...秀吉さん。この子、何日もご飯食べてないです。栄養失調で倒れたんだと思います。」
(!?)
「え...」
だからあんなに軽かったのか?
でも、どうして...
「どうして...」
「それは俺には分かりません。秀吉さん何か心当りは無いんですか?華がご飯を抜いてしまうようなことが。」
そう言われて頭を捻らすが何も出てこない。
すると、
「...その様子じゃ、なにも出てこないっぽいですね。」
家康が俺に言った。
「とりあえず、いつか絶対目を覚ますので死にはしません。だけど目が覚めたらすぐにご飯を食べさせないとどんどん栄養失調が酷くなります。」
「っ、分かった。」
「俺はもう行きますが、華が拒んでも絶対にご飯を食べさせてくださいね。」
「あぁ」
そう言うと家康は俺の部屋を出ていった。
家康がいなくなった部屋で華を見つめる。
「どうして、こんなことをしたんだっ....どうしてっ...」
口を開くことのない華に問いかけるが華は目を覚まさない。
(ご飯を食べさせないと駄目なんだよな。)
ふいに思い立って俺はご飯を作りに台所に出かけた。
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俺がご飯を作り終わって華のところに行くと、華は先程までと体制を変えていた。
(!!一回起きたのか?)
今度は意識を失っているのではなく、すーすーと寝息をたてて眠っていた。
秀吉は起こすのを躊躇ったが起こさないとご飯を食べさせられない。
そして俺は華に声をかけた。