第13章 レモン大事件❥明智光秀
私を抱きしめたまま、光秀さんは何かを言った。
「華、甘い、匂いがするぞ。」
「え...」
甘い匂い?
なんだろう...
(...あ!)
心当りが思いついた私は光秀さんに言った
朝にかけたレモンのミストの匂いだろうか?
「...それってレモンの匂いじゃないですか?」
そこで光秀さんがはっとした顔になり私の首筋をくんくんと匂った。
「あぁ、そうらしい。お前の甘い匂いとレモンが混ざったらこんなにも良い匂いになるんだな...」
そう言って光秀さんは私の首筋に顔を埋めた。
「ちょっ...くすぐったいです!」
「少しくらいはいいだろう?この甘い匂いに浸りたいんだ。」
(っ!)
今度は私が赤くなる番だ。
そのまま、光秀さんはずっと私の首筋に顔を埋めていた。