第13章 レモン大事件❥明智光秀
それから、少しだけ時間が経った頃。
光秀さんが私の首筋から顔を離した。
「っ、急にびっくりしますよ...」
私がそう言うと光秀さんが私に向かってにやりと笑いかけた。
「お前が俺を誘ってくるのが駄目なんだろ?」
「っ、誘ってなんか...」
私は慌てて否定しようとするが...
「いいや、誘ってる。そんな甘い匂いまで漂わせて...」
そう言って私の首筋をまたかぷっと噛んだ。
「っあ...」
「...ほら、そんな声だしてるじゃないか?」
「っ、それは...」
私がそこまで言うと光秀さんが私の耳元で囁いた。
「今からは、甘やかしてやるが?」
(っ...)
その言葉に耳まで真っ赤になるのが分かったが。
消え入りそうな声で呟いた。
「...いいですよ」
「え?」
光秀さんが聞き返す。
「私を、甘やかして、ください。」
今度はきちんというと。
今度こそ私は光秀さんに褥に倒された。
「いいんだな?」
光秀さんが再度質問する。
「...はい。」
私はもう一度頷いた。
そこから、私と光秀さんは、甘い甘い密事に堕ちていった。
終。