第3章 再会と約束
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「…何してやがる」
「………」
それから数日後…
昼間から縁側で、雪乃と呑気に団子を食べている男を元親は睨む。
「あっ、元親さんもおひとついかがですか?ふうまさん、お仕事で京都へ行ってきたそうで…お土産にこのお団子を買ってきてくれたんです」
「………」
(…おい、何してんだコイツ)
本当にこの男は伝説の忍なのか?風の悪魔なのか?
仕事(どうせ暗殺か何かだろ)の帰りに土産を手にして雪乃に会いに来るとか…
いくら彼女に絆されたからといってこの変わりようは無いだろう。
「ぁっ…、すみません…」
雪乃の口元に付いていたあんこを拭ってやる小太郎。
そのやり取りを目の当たりにした元親の中で何かが弾けた。
「帰れぇぇぇえ!」
「(つーん)」
「ッ…、テメェ…!」
2人が互いに雪乃をめぐる好敵手だと認め合うのは、まだまだ先の事だった…
続