【金城剛士】あえてコトバにするなら【B-project】
第8章 絶頂エモーション.2
他にも、悠太と殿くんのリフティング&ベンチプレス対決や、健十と倫毘沙のピアノ連弾、唯月のマジックなど、色々な出し物で沢山笑った。特に、唯月のマジックの、タネ明かしをルーカスがしてしまったのが、面白かった。遙日はルーカスにガチギレしてて、それもウケた。
「はー、おっかしい。」
「漣、とっても楽しそう。よかった。」
「うん、楽しいよ。和南、ありがとう。」
きっと夜叉丸さんのことを心配してくれた和南は、僕のあたまを撫でてくれた。
その時、部屋のチャイムがなった。百が席を立つ。
『神の寿司でーす。』
「寿司?頼んでないけど。」
『依頼主は大黒様となっておりまーす。』
「今開けます。ルーカス、ドアを開けて。」
「push.」
ルーカスから黒い煙が。焦る百。
「ルーカス?!ルーカス、返事しろ!」
『あのー、次の配達あるので、ここに置いときますね!お代は頂いてるんで!それじゃ!あざっしたー!』
「ちょ、ちょっと待て!」
みんなざわざわし始めた。竜持は不安そうだ。
「これって、閉じ込められたってこと?」
「力ずくで開けてみよう。」
「俺もやります。」
筋力自慢のタツと殿くんが鍵を捻ったりドアを乱暴に開けようとしたけど開かない。
「みんな、落ち着いて。俺、フロントに連絡してみるよ。」
和南がすかさずスマホを取り出して、フロントにかけているがずっとコール音のままだ。
後ろで暉がルーカスを振り回している。
「ルーカス!返事しろ!」
「What's?」
「なに急に外国人ぶってんだ!」
「精密機器なんだから丁重に。」
百が暉からルーカスを奪い取って、スマホとの連動も確認しているが反応がないらしい。
「なんか…暑くないか?」
「空調がヒーターになってるぅ!」
タツが気づいて悠太がエアコンを見ると赤いランプがついていた。
「冷蔵庫は電気が通ってない。」
「アイスが溶けちゃってる。」
剛士と竜持が冷蔵庫を開けている。
「わっ、あぶない!」
「少し吹きこぼれてた?中身はセーフだね。」
キッチンでは明謙と悠太がコンロと料理の確認をしている。
急にテレビからホラー風のBGMが流れ出した。
「これ前にやったホラーゲームじゃん〜」
暉が笑ってるけど剛士がめちゃくちゃ怖がってる。
僕は剛士の傍へ走った。