【金城剛士】あえてコトバにするなら【B-project】
第7章 絶頂エモーション.1
「あれ、漣も来てたんだ。」
「うん。たまたま通りかかってさ。そうだ、僕用事あるんだった。」
すっくと立ち上がった僕をみんなが見つめる。
「またな。」
「漣くん、じゃーねー。」
大きく手を振る遙日に手を振った。
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KILLERKINGside
みんな漣の去っていった方を見つめて惚けている。
「なんか、今日、漣雰囲気違ったよね?」
「うん…なんていうか…」
公園の出口を見ながら問いかける明謙に唯月が答えた。
「色っぽかった!!色気ってどこから出すんだろう?漣くんもバンビの時とはやっぱり違うんだなぁ〜」
「魅力的だ……」
「弥勒?」
遙日はオーバーな身振り手振りを添えて話している。その横で弥勒は呟くように声を出した。明謙は様子のおかしい弥勒の顔を覗き込んだ。その顔は夕焼け色に赤くそまっていた。
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そして次ののダンスレッスンで、コーチに頭を下げる殿くんがいて、思わず僕達もお願いします!と頭を下げてしまっていた。示し合わせた訳では無いけど、みんなが殿くんを認めているからこそ、センターに立たせてあげたかった。
そして無事、彼はセンターを勝ち取った。
それからの練習は、ライブまであと少しの為、曲に合わせて通して練習するようになった。
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本番当日、僕達は練習の成果を存分に発揮した。
jugglerはアップテンポな曲でお客さんも初めて聞くけど盛り上がってくれた。本当によかった。
舞台袖で、澄空さんもとても喜んでくれた。
ライブが終わり、コーチや社長に挨拶して、着替え終わって、メンバーで打ち上げに会場近くの寿司屋に来た。澄空さんも、誘ったけどMooNsのラジオへ直行するらしく、欠席だ。
座敷の席で、僕は一番奥に座ったのだけど、すぐ隣に殿くんが座った。向かいに明謙、唯月。
僕 弥勒 健十 悠太
■■■■■■■■■机
明謙 唯月 遙日 剛士
「何食べるー?」
「僕、サーモン!食べる人。」
「はーい。」
悠太が音頭を取り、健十が注文してくれた。
あらかた揃って、食べ始めた。
健十は相変わらず刺身だけ、醤油も少ししか付けない徹底ぶりだ。