第3章 春休み明けの女子と夏休み前の男子はセットで気をつけろ
「……んで、何でお前まで最近ヅラと一緒になって帰ってんだよ。そんなに仲良かったっけ?てめぇら。」
「興味ねぇんだろ?ほっとけ。」
何日か前と同じ風景。
だが高杉はここ何日か、珍しく機嫌が良さそうだった。その証拠に、この前あの高杉がチューパットの持つ方が付いた半分を銀時に分けたのだ。その恐怖で次の日銀時は一日外に出られなかったほどだ。
「(確かにこの前は、本当に興味なかった。話も半分で聞いていた。)」
しかし、あの後桂をつけたであろう高杉の変わり様は、さすがの銀時も気にせずにはいられなかった。そうは言っても話を聞き出す、後をつける、等の格好つかない事はしたくない。
「(……うん、やっぱりめんどくせぇ。)」
視界に入るから気になっちまうんだ、とこの後の座学は久しぶりにサボろうと決意した銀時だった。