第1章 リッパー
ここは、サバイバーとハンターという対立世界。
誰がこんなルールを作ったなんて私は知らない。
頭がキーンとなる音がした。重い体を起こすと、そこは大好きな世界だった。なんだか心臓がドキドキする。
何かが近づく音がした。
「え、 」
そこには自分の何倍も大きい、大きな爪を持った怪物がいた。
「り、リッパー……」
「おや、初心者ですか。狩りがいがありそうですね」
顔は一切見えないが、にたァとしているのは分かっていた。
早くここから逃げなければ……。誰か、誰かいないのか……
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「!?」
おいおい、まじかよ……みんな荘園に送られてるじゃないか……
「あ、あはは…………。。。逃げるが勝ちッッッ」
ダッシュで逃げる。あれ待って、私さっきまで何しててんだっけ?
てか、なんでここにいるの?
全部分からなくなってしまった。その間にも霧にまみれリッパーは近づいてくる。
「いやぁぃぁぁぁぁぁあ泣」
うしろおおおおおうしろにいるうううううう!!!
何とか逃げ切り、ロッカーに隠れる。
そこでまた我に返る、
私さっきまで家にいて……、、、寝てて……一体何をしたんだっけ……
てかなんでidentityの世界……というか私サバイバーなのおおお!?
し、死にたくない……泣
そうしてロッカー中で訳が分からなくなり泣いていると、カラスが集まってきた。
「荘園に送られたらどうなるんだろう……」
そんなことを考えてしまった。
どんどん近づいてくる。
嫌な歌声が聞こえる。
ついにロッカーを開けられてしまった