• テキストサイズ

H・I・M・E ーactressー【気象系BL】

第8章 scene2:ハートのバスタブ


戸惑い、躊躇いながらも、僕はNINOに応えるように、舌を絡めた。

「ふ…、んふっ…ぁ…」

時折、お互いの熱い吐息を混ぜ合いながら、唾液も混ぜ合って…

頭がボーッとしてしまうようなキスに、任務完了を命じた筈の“可愛い子”が疼きそうになって…

僕は咄嗟にスカートの裾を握り締めた。

だって、キスだけで元気にしてたら、恥ずかしいでしょ?

でも、そんな僕の心配は全然必要なくて…

「オッケ〜ィ! 二人共最高だったよ。お疲れ様」

カメラマンさんの一声で、ねっとりと絡めた唾液が糸を引きながら、NINOの唇が僕の唇から離れていった。

「お疲れ様、NINOちゃん。それにしても…」

NINOのがスカートの裾を握る僕の手に自分の手を重ね、僕の耳元に唇を寄せ、

「HIMEちゃんたらとっても元気なのね?」

クスクスと肩を揺らした。

なんだ…、しっかりバレてたのね…

「あ、そうだわ…」

ガクーンと項垂れる僕を一人ソファに残し、NINOがカメラマンさんに駆け寄り、スマホを手に何やらごしょごしょと始めた。

何をしてるんだろう…

僕が首を傾げたその時、

「おい、今日はもう上がりで良いそうだ」

僕の荷物を手に、長瀬さんが僕を見下ろした。

「行くぞ」

「あ、う、うん…」

僕は長瀬さんから荷物を受け取り、スカートの裾を気にしながら立ち上がる。

けど、その時になって僕は下着を着けてないことを思い出した。

「ちょ、ちょっと待ってて?」

僕はリュックの中を漁ると、替えの下着を取り出し、天蓋から吊るされたカーテンをドレープ状に纏めたタッセルを解いた。

ちょっとスケスケだけど…、何も隠す物がないよりはマシよね?

僕は辺りを見回すと、誰も見ていないことを確認ささてから、スカートを捲り上げ、女性用の小さな下着を身に着けた。

さすがにノーパンじゃ帰れないからね(笑)
/ 753ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp