第33章 scene6:君だけのHIME…にして?
しっかりと、表情の変化一つも見逃さないように、ジッと翔くんのお顔を見ながらTシャツの裾をたくし上げ、翔くんの腕と頭から引き抜いて行く。
露になった逞しい胸板と、引き締まった腹筋に、僕の中で何かが弾けたような気がして…
「さ、智く…ん?」
気付けば、僕は翔くんの胸にお口を寄せ、筋肉ばかりに気を取られがちだけど、その中でもちゃんと主張している小さな
実を、尖らさた舌先でペロン…と舐めた。
一瞬…、翔くんの身体が小さく跳ねたような気がしたけど、僕はそれに構うことなく小さな実を上下の唇で挟み、チューッと強く吸った。
それには流石の翔くんも、
「ちょ…、くっ…」
堪えきれずに小さな呻きを漏らしたけど、それでも僕は止めることなく、翔くんの胸を吸い続けた。
「気持ち…イイ?」
「ああ…、凄く…」
ふふ、嬉しいな…
自分が与えられることは勿論嬉しいんだけど、こうして僕が翔くんに”気持ちイイ”って思えることをして上げられることが、本当に嬉しい。
やっぱさ、一方通行じゃ楽しくないもんね?
せっかく二人でいるんだから、楽しいことも、嬉しいことも、それから気持ちイイことも…、全部共有したいもん。
そうじゃなかったら、二人でいる意味…、ないじゃん?
僕は、摘まんだり引っ張ったりしながら、唇と舌を使って小さな実を転がし続けた。
すると、
「智くん、もう…」
翔くんの手が僕の頬を包み、顎にかけられた指で上向かされた僕は、首を傾げて翔くんを見上げた。
「嬉しく…ない?」
「ううん、そうじゃない。凄く嬉しいし、凄く気持ちイイよ?」
じゃあどうして…?
「嬉しいけどさ、俺ばっかってのは…、狡くない?」
え…?
「俺も智くんのこと、気持ち良くして上げたい…、っつーかさ…」
え…?
「ま、そう言うことだから…」
そう言って翔くんが僕をゆっくりベッドに押し倒し、ちょっぴり乱暴なキスをしながら、ジーンズのウエストを締めていたベルトを引き抜いた。
なるほど、そういうころね♪