第33章 scene6:君だけのHIME…にして?
「ね…、そこばっか…、イヤ…」
僕が訴えると、翔くんは普段よりもちょっぴり低い声で、
「じゃあどこが良いの? ここ?」
って言いながら、指で僕の髪を掻き分けながら、唇を僕の首筋に移動させ、ペロンと舐め上げる。
「あ…」
ザラッとした感触に、既に触れられることに敏感になっているのか、僕の心臓がドクンと大きく脈打つ。
「智くんの肌、凄く甘い匂いがする…」
「そ、そう…?」
首筋から徐々に下降しながらキスを繰り返し、丁度鎖骨の辺りで翔くんが鼻をクンと鳴らした。
「うん、イチゴみたいな…、凄く甘い匂い…」
あ、そっか…
特別な日だからって、朝シャワーを浴びてから、お気に入りのボディークリームを塗ったんだっけ?
もう随分時間も経ってるし、当然汗だってかいてるから、すっかり消えてると思ったけど…、まだ残ってたんだね?
「しょ…くんは、甘い匂い…嫌い?」
僕が言うと、翔くんは僕の肩口に鼻先を埋めて、スーッと深呼吸でもするかのように息を吸い込んでから、
「ううん…、好きだよ…」
僕の着ていたワンピースの襟元のリボンを解き、ボタンを外した。
「ん…、そ、そう…なの…? 良か…った…ぁ…」
「うん…、智くんに凄く似合ってるし、それに俺…」
言いながら、開いた襟元から入れた手で僕のオッパイを、ブラジャー越しに軽く揉んだ。
「な…に…? 言って…?」
それから…
ブラジャー越しなんかじゃなくて、直に僕のオッパイ揉んで…?
「智くんの匂いなら、何でも好きだから…」
「え…?」
僕が見下ろすと、翔くんは上目遣いで僕を見ながら、ニヤリと目元を細めて、ブラジャーの上から僕の乳首ちゃんをキュッと摘まんだ
「特に、こことか…」って言いながら…
待ち望んでいた刺激に、当然僕の身体は跳ね上がり、
「あ、あんっ…」
僕の上擦った声が部屋の中に響いた。