第31章 日常16:僕の彼氏を紹介します
でも…、いつまで経っても和は戻って来なくて…
ううん、多分時間にしたらそう大して経っていないんだろうけど、お股をずっと出したままでいるせいか、とても長く感じてしまう。
ああ〜ん、もぉ…、このままだと息子くんが風邪引いちゃうよ…
僕はベッドから起き上がると、ハーフパンツとパンツを履くのも面倒で、クッションでお股を隠して、廊下へと出た。
でもさ、そーゆー時に限って、バッタリ会っちゃうんだよね…、翔くんに…
「智くん…、姿が見えないと思ったら、こんな所で何…を…って、え?」
丁度トイレに入ろうとしてたんだろうね…、翔くんの目がクッションで隠したお股に集中する。
「えと、あの、これは…、その…」
絶対疑ってるんだと思った。
だから必死で言い訳を考えるけど、僕の頭は翔くんみたく良くないから、全く思いつかなくて、
「あのね、だから、その…、なんてゆーか…、和にね…」
結局しどろもどろになってしまう。
しかも、翔くんの視線はお股に釘付けになったままだし…
僕は小さく息を吐き出すと、
「あ、あの、僕…、着替えて来るね?」
クルンと翔くんに背中…じゃなくて、プルンとしたお尻を向けた。
でもこれがきっと良くなかったんだろうね…
「待って!」
「えっ…?」
僕が振り返った時には、僕はもう翔くんの腕の中で、そのままヒョイと抱き抱えられると、和がのお部屋のドアを開けた。
「え、あ、あの、翔くん…?」
「智くんが悪い…」
え、僕…?
「な、何で…」
「そんな格好で俺の前に出て来るから、智くんが悪い」
え、で、でもこれは…
それに和が戻って来るかもしれないし…
「や、約束…! したでしょ?」
忘れちゃったの?
翔くんから言い出したんだよ?
暫くお預けにしよう、って…
なのに忘れちゃったの?
「約束は…破るためにある!」
へ?
ちょっと待って、意味わかんないんだけど?(笑)