第25章 scene5:チャペル
虚ろになって行く視界の中で、松本さんに腰を打ち付けられ、相葉さんが苦悶の表情を浮かべて揺らされる。
「どう? 愛する人が犯されるのを、間近で見ている気分は…」
いつの間にか黒いドレスを脱ぎ、ボンテージルックへと姿を変えたNINOが、エナメル地に包まれた息子くんを揺らしながら、僕の前に膝まづき、尖った爪で僕の頬を掻く。
チリッとした痛みが僕の頬に走って、一瞬眉を寄せた僕のお口に、エナメルに包まれたNINOの息子くんが捩じ込まれる。
「んぐっ…、んんっ…」
突然のことに、息をする事すら出来なかった僕は、中を掻き混ぜられるだけでも苦しかったのに、更に息苦しくなって…
しかも、エナメルの独特な匂いが鼻について、吐き気さえ感じる。
なのにNINOはお構いなしに僕のお口に強引に押し入って来て…
僕は涙を流しながら、息苦しさに喘いだ。
そして相葉さんも…
「ん…、は、はぁっ…、くっ…」
珍しくセットした髪を振り乱し、白い歯を食いしばるようにして喘いでいる。
その姿が、不思議なんだけど…
こんな状況で、こんな風に感じるのは、とてもおかしなことなのかもしれないんだけど…
とても綺麗で…
「やだわ、この子ったら…(笑) これから結婚しようって相手が犯されるのを見て勃つなんて…」
違…う…
否定したいけど、身体がそれを拒む。
その証拠に、NINOが僕のお口から息子くんを引き抜き、僕の後ろに回った瞬間、僕の胸が期待にドクン…と高なった。
早く…挿れて欲しかった。
NINOに突いて欲しかった。
NINOで僕を…満たして欲しかった。
なのに…
「好きにして良いわよ。めちゃくちゃにしてやって…?」
僕の腰を掴んだのは、マスクを被った男達のうちの一人で…
「いやっ…、やめて…、お願い…、それだけは…」
僕は男の手から逃れようと、必死に腰を捩って抵抗した。
けど、そんなの全然適うわけなんてなくて…
「いやーーーーっ!」
僕の叫びがチャペル内に響いた。