第24章 scene5:ツルテカな僕
渋々…、本当に渋々といった様子で、和がバスタブの中に足を突っ込む。
僕は目いっぱい身体を縮こませて、和が浸かれるだけのスペースを開けるけど、やっぱり狭くて…
「ぼ、僕、先に上がろうか?」
大体、二人は恋人同士なんだし、僕なんてただの邪魔者だもん。
だから、と思ったのにさ…
「何言ってんの? まだちゃんと中洗ってないでしょ?」
ちょっとだけ浮かせた腰を、軽々と相葉さんの膝に乗せられてしまって…
「あ、あ、あの…、下ろして下さい…」
だって流石に和が見てる前でこんなこと…
まあ…、散々和の見てる前でセックスしといて言うのもなんだけどね?
「あ、ほら、場所空いたし、これで入れるでしょ、ね♪」
…って、人の話聞いてないし…
「…ったく、幼稚園児のお泊まり会じゃあるまいし…」
和が呆れ口調で言って、ゆっくりと湯船の中に腰を下ろす。
そして相葉さんと向かい合わせになると、両手をスっと伸ばし、
「智、こっちにおいで?」
と僕に言った。
「変態雅紀の膝なんか乗ってたら、また何されるかわかんないでしょ? だからこっちにおいで?」
へ、変態雅紀って…(笑)
確かに間違いじゃないけど…、きっと和だから言える言葉なんだろうな…
「でも和…腰は?」
さっきだって僕のこと落っことしちゃうくらい、痛かったんでしょ?
なのに僕がお膝に乗ったらまた…
「平気だよ」
「本当に?」
「うん、本当に…。だからこっちおいで?」
「うん♪」
僕は相葉さんに“ごめんなさい”をしてから、伸ばされた和の腕の中に飛び込んだ。
「あ、ねぇ、智って長風呂苦手だったよね?」
「うん…」
お湯の温度にもよるんだけど、おそらく相葉さん仕様に設定されたお風呂だと、そう長くは入ってられないと思う。
「じゃあさ、さっさと中綺麗にしちゃわないとね?」
言いながら和の手が僕の後ろに回って、すっかり油断していた蕾ちゃんの中に、お湯と一緒にツプンと突き入れられた。