第23章 scene5:“初”エステ♡
それにしても…
僕、エステなんて初めての経験だったんだけど、(色んな意味で)本当に気持ち良くて…
あ、勿論、リンパがどっちゃらってのは、超痛いから苦手なんだけどね?
それから、斗子さんの声も心地良いんだよね…
おかげで僕…
「んんっ…」
斗子さんの手が僕の内腿に触れた瞬間、オイルでテカテカになったお腹に、点々と白い染みを作った。
一応ね、ギリギリのとこで塞き止めようとは思ったんだよ?
でもさ、ヤバいと思った時にはもう遅くて…
「ご、ごめんなさい…、せっかく綺麗にして貰ったのに…」
今度こそ本気で申し訳ないと思ったのにさ、僕ったらさ…
ずーっと溜め込んでいたモノを吐き出したせいなのか、それとも斗子さんのマッサージで身も心もリラックスし過ぎていたのか、何だかすっごく眠たくなっちゃって…
斗子さんが僕のお腹と、それから息子くんをティッシュで丁寧に拭き取ってくれてるにも関わらず、僕は引き込まれるみたく眠りに落ちてしまった。
時間にしたらそう長くはないと…思う。
「HIMEちゃん、終わったわよ、起きて?」
肩を優しく揺すられて、僕は薄らと瞼を持ち上げた。
「ん…、母ちゃ…ん…、もぉちょっと…」
「え…?」
え…?
「あっ…」
やだぁ…、僕ってばあろうことか斗子さんを母ちゃんと間違うなんて…
失礼にも程があり過ぎ!
ああ〜ん、もぉ…、穴があったら挿れて貰いた…じゃなくて、入りたいよ僕…
「ふふふ、HIMEちゃんはお母さんのことが好きなのね」
ま、まあそれは否定しないけどね?
それにしたって、だよね…
はぁ…、恥ずかしいったらありゃしない…
両手で顔を覆い、地底よりも深い深ーいため息を落としたその時…
「おい、終わったか?」
ノックも無しにドアが開き、長瀬さんが大股で僕が横たわるベッドの脇へと歩み寄って来た。
そして僕の全身を、足の先から頭の天辺まで舐めるよいに見下ろすと、鼻をフンと鳴らした。