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H・I・M・E ーactressー【気象系BL】

第23章 scene5:“初”エステ♡


「そっか…、上手く行くと良いわね?」

「…うん。あ、でもこの話は長瀬さんには…」

別に長瀬さんに知られたからってどうってことはないけど、お仕事辞める理由が“好きな人が出来たから”は、ちょっとね?

「ふふふ、分かってる。内緒にしとくから安心して?」

言いながら、マッサージオイルをたっぷり垂らした僕の足を、足首から足の付け根にかけてグリグリしながらモミモミして行くんだけど、それがもぉ…

「いーったぁ〜い…!」

痛いのなんのって…

だってさ、お注射のプッチンですら泣いちゃう僕だよ?

斗子さんはリンパがどっちゃら言うけど、そんなん耐えられるわけないじゃん!

それにさ、ムギューッてする度に斗子さんの手が、丁度袋ちゃんに触れたりするもんだから、痛いやら気持ち良いやらで…

「さ、仰向けになってくれる?」

って言われたってさ、仰向けになんてなれるわけないじゃん?

一応穿いてるよ?
でもさ、息子くんがやっと隠れるだけの面積しかない、しかも紙で出来たパンツだよ?

いくら簡単に破れることはないって言われたってさ、突き破っちゃうんじゃないかって思うと…、ねぇ?

だから、斗子さんに肩を叩かれても、

「い、今は無理…」

って言うしかなくて…

多分斗子さんもさ、僕の様子見てて分かったんだよね?

「恥ずかしがらなくて平気よ? だって私、今は“女”だけど、元はHIMEちゃんと同じ“男”だったんだから(笑)」

いやいや、斗子さんはそーゆーけどさ、そーゆー問題じゃなくない?

だってエステだよ?
マッサージ受けてて勃っちゃうとかさ、ありえなくない?

いくら僕でも恥ずかしいよ…

なのに斗子さんたら…

流石“元男”だよね?

「もう…、しょうがないわね…」

一瞬、声のトーンが低くなったかと思ったら、いきなり僕の身体が浮き上がって…

「え、え、な、何っ…?」

抵抗する間もなく、僕の身体はベッドの上に仰向けにされてしまった。
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