第20章 日常8:パーティー…とは?
僕は両手で前を隠すと、首だけで和を振り返った。
一応話くらいは聞いておこうと思ってね?
でもさ、聞かなきゃ良かったよ…
だって和ったら、
「ちゃんと後ろも綺麗にしといた方が良いかな〜、って思ってさ」
なんて言うんだもん…、ビックリだよ。
大体、僕達はまだそんな関係でもないしね?
でも、一応…
僕は適当に髪を洗うと、念入りに身体を洗ってからバスルームを出た。
和が用意してくれたバスタオルで全身の水気を拭き取り、いざ着替えを…と思って手を伸ばした僕は、
「え、これ…?」
順序良く並べられた着替えを見てギョッとする。
「これを…僕が…?」
やだ…、嘘でしょ?
だってHIMEの時ならともかく、普通の時にこれは流石に着れないよ…
僕は仕方なく洗濯機に放り込んだ服を取り出そうとするけと…
「あ…れ? 開かない…」
どうやらロックがかけられているのか、何をどうしても洗濯機のドアが開かない。
「え、嘘でしょ…?」
僕はガックリと肩を落とすと、ため息を一つ落としてから、和が用意してくれた着替えを手に取った。
「仕方ないよね?」
撮影の時ならなんとも思わないけど、流石に櫻井くんが傍にいてノーパンってわけにはいかないもん。
でもなあ…
いくら何でもこんな布面積の少ないパンツ…、恥ずかしいよ…
一応前は隠れるけど、後ろなんて紐しかないんだもん。
しかもさ、寝巻き替わりに用意してくれた服もさ、パステルブルーのうさ耳パーカーの付いたTシャツに、同色の超ショートパンツとかさ…、普段の僕なら絶対に着ない物ばっかりで…
「もぉ…、和の意地悪…」
鏡に映った自分を見て、ちょっぴり泣きたくなっちゃったよ。
まあ…、可愛いことは確かなんだけどね?
僕は首にバスタオルを引っかけ、バスルームを出ると、皆の待つリビングに向かった。
「お風呂、ありがと…」
「お、さっぱりした? って言うか…」
相葉さんが僕をつま先から頭の天辺まで舐めるように見てから、
「超可愛いんだけど(笑)」
二人+αが見ている前で僕をムギューッと抱きしめた。