• テキストサイズ

H・I・M・E ーactressー【気象系BL】

第20章 日常8:パーティー…とは?


結局プレゼントを用意するのは諦め、そのままマンションに向かった僕達を、

「いらっしゃい♪ 今日は私のために悪かったね」

何年着てんだってくらいに襟も袖口も擦り切れたTシャツと、ヨレヨレのハーフパンツ姿の和が出迎えてくれた。

ってゆーかさ、お誕生日会ってゆーならさ、もうちょっとマシな格好すれば良いのに…

お金ないわけじゃないだろうしね?
だって、僕なんかよりも、確実にギャラは多い筈だもん。

「とりあえず適当に座ってよ、今飯用意させるからさ」

リビングに通された僕達は二人がけのソファに、そして和は一人がけのソファに、それぞれ腰を下ろした。

「何飲む? ビール? あ、それとも頂き物だけどシャンパンあるから、開けちゃう?」

「僕はお酒は…」

この間の旅館でのこともあるし、アルコールは断ろうと思ったのにな…

「いいですね、シャンパン♪ 大野くんも飲めるよね?」

お酒好きの櫻井くんが目を輝かせてしまうから、僕も頷くしか出来なくて…

でも、休む間もなくキッチンに立つ相葉さんが気になった僕は、

「僕も手伝います」

相葉さんに並んでキッチンに立った。

本当はね、和と櫻井くんを二人きりにするのは嫌なんだけどね?

だって和っては何言い出すか分かんないし、櫻井くんにしたって同じ。

和が業界関係者と親しいと知った櫻井くんが、和のコネを利用しないわけないもん。

現に、和からのお誘いも未だに悩んでるみたいだしね?

でも相葉さんにだけ忙しい思いをさせてるよは、なんとも偲びなくてさ…

「先に飲んでて良いんだよ?」

「ううん。だって僕お腹ぺこぺこだもん。僕がお手伝いしたら、その分早く食べれるでしょ?」

僕が言うと、相葉さんばネギを切っていた手を止め、

「なるぼど! 確かにそうかも♪」

両手をポンと叩いた。

ってゆーか、包丁は置こうね?

危ないじゃん?

それに僕達みたいな仕事って、怪我とかあんま出来ないしさ…

特に“指”はね。
/ 753ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp